Written by leon 

 

めばるingの管理人「健太郎氏」(旧かさご管理人)のブログ日記「自身へのこだわり」を読んでちょいと刺激を受けてしまった^^

 

なぜなら今回(2007)のフィッシングショーのセミナーで、テーマの一つであった「タックルバランス」の項で似たような事を僕も喋ったからだ。

 

 

特にフッキングに関してだが、これはかなり重要な課題であるし、健太郎君が書いているレベルまで理解が及べば、おのずから釣りというものに対する「感慨」や「スタイル」に大きな影響を与える。

 

いわく、非常に面白くなってくる。

 

一匹一匹に対して味という深みが加わってくる。

 

もちろん「道具」に対しての理解度もグンと深くなる。

 

で、僕なりに見出せたことを書きたくなってしまった(笑)

 

マズは、やはりメバリングの際の「フッキングのタイミング」とそれに伴う「タックル&リグバランス」だ。

 

メバルの場合は、フッキングの仕方、フッキングした場所、にアングラー自身が意識しているかや、納得しているかは別として、通常それほど口切れしてバレる魚ではない。結果的に比較的弱いサイド部へ刺さっていてとしても、それがレギュラーサイズのメバルなら実戦においてバラシに繋がっていないので普通はこの問題を見過ごしてしまいがちだ。

 

ところがこれがスーパーサイズやメガ級になると様相は一変してしまう。

 

僕もさんざやらかしてしまったが、細軸フックでは大型の激しいヘッドシエイクや強烈な引きで針を伸ばされてしまうし、やわらかいロッドでその衝撃を吸収させようとするととてもじゃあないが磯際などで掛けた大物はあっという間にストラクチャーへ潜り込んでしまう。(述べ竿の時代に何度も泣いた)

 

ならば、と言うので太軸を使うと、今度はレギュラーサイズ対応のロッドではパワーが足らずに大型の硬い上顎を貫通できず、フックポイントが骨で止まって、針が乗っかったままの状態だから、当然寄せの最中にばらしてしまう。

 

だから次に打つ手が「反転してからフッキングに持ち込む」と言う手段に転じるが、今度は比較的やわらかい口唇部サイドへ刺さっているので、相手に主導権を握らせた「頭が向こうに向いたままファイト」などで長引いたりすると、口切れしたりストラクチャーに巻かれてしまったりと結局うまくいかない・・・。

 

で、今度はパワーゲームで一気にカタをつけるために強いロッドを使う。太軸フックで上顎を一発で貫通させるような釣りかただし、主導権を与えないままブッコ抜くスタイルだから、当然ドラグもかなり強めの設定。

 

そうすると当然ラインに負担がかかるので、通常メバリングに使用するような2~4ポンドのラインでは持つはずもない。下手をすれば合わせ切れだ。

 

結局この辺りまでくるとメガ専用ロッドに、PE0.6号+1ポンド以上フロロリーダーなどのラインシステムが必要になってくるわけだ・・・。

 

もうメバリングの域を越えてしまうような気さえするが・・・(笑)

 

こんなことを書くと人によっては「????」と疑問符を浮かべる方も当然多く出てくる。なぜなら魚種によってこの辺はものすごく違ってくるからだ。

 

たとえば、チヌやシーバスなら少々魚体が大きくても上記の話が当てはまらない。

 

たとえば「唇の肉厚」が違う。「ソコ」をフックが縫う余裕が十分ある。たとえば「唇の皮の硬さ」が違う。だからチヌなどは骨を貫通させなくても唇の皮一枚を針が縫っていれば40センチオーバーでもキャッチできたりする。ぶら下げても皮が切れなかったりするのだ。

 

シーバスにしたってメバル用の小さなジグヘッドで掛けたときに、アノ大きな口の中の内側の皮をフックが縫っていたりする。しかもその状態でドラグを出しながら長時間のファイトをしても、歯がそんなに鋭くないのでラインブレイクも少ない。実際僕も最大寸では82cmのシーバスを68ストレンジ+コブラ1グラム+2ポンドフロロで捕っているが、その時フックは口の奥の皮を縫っているのみだった。

 

 

 

でもメバルの場合は通常そうはなりにくい。尺を超えて皮だけ縫っている状態(ってケースも稀だけど)では大体皮が切れてしまうから始末が悪いのだ。

 

だから結論として「パワータックル&パワーリグシステム」で、なおかつ「上顎を貫通させる」って言う釣り方がメガ釣りの王道ではないか?と言うことになってくるわけだ。

 

ただしこれもショアのストラクチャー周りの釣りの場合であるし、オープンエリアで釣る場合は当てはまらない。特にボートゲームなどの場合は、掛けてから沖方向へ(広いほう深いほう)へ寄せるわけだからまるで違う展開になることを付け加えておきたい。

 

 

 

閑話休題

 

 

 

 

さて、今日の本題、一番言いたい所を今から(笑)

 

「アジング」だ。

 

 

 

僕が思うアジングは、餌を使ったアジ釣りとは、前述のテーマを踏まえ、まったく異質の釣りと思っている。

 

「餌とルアーなんだから当たり前じゃん」

 

って言わないで^^;

 

言いたいのはフッキングの方法が決定的に違うって事。

 

道具、特にロッドの目指すところがまったく違うって言う事。

 

やりこんでみれば判りますが、アジングは「如何に的確に上顎に掛けるか」が妙味になってきます。

 

言い換えれば、意識してそれができる釣りだしタックルバランスと目的意識をしっかりもてばさほど難しいことでもないのですなコレが^^

 

なんたってたくさん釣れる釣りだし、アジングをやるのならぜひ楽しさをその辺にも見出していただきたい。

 

 

まずイメージして頂きたい。

 

「アジは口が弱い」

 

もう常識中の常識。

 

だから船でアジ釣りに行くと、チョイト大型がヒットしたら船頭が急いで玉網を持って駆けつけて来るのがアジ釣りの一般的な風景です。

 

堤防からのカゴ釣りやサビキ釣りによるアジ釣りも一緒。

 

たくさんの針に数珠繋ぎになってアジが上がってきますが、下手をすると三分の一から半分が途中落下!よく見る光景ですな(笑)

 

これらの原因はすべて針が口のサイド部に掛かっているためで、アジはソコが非常に弱い。もう25センチを超えるとぶら下げた時に自重で切れるほど弱いのです。

 

で、達者な人は「飲ませる釣り」をします。「がまかつ」のアジ針をウェブで検索してみてください。小さいサイズでもコレが結構な太軸です。お店でアジ用のセットを見ても、メバリングをしているアングラーなら誰しも「意外に太いな・・・」と思うはずです。

 

がまかつさんも説明書きしてますが「口の弱いアジだから、しっかり飲ませて喉の奥のほうで針が立つようなデザインを追及しました」って書いてあります。

 

 

 

 

 

さほど「口が弱い」と取りざたされるアジだけど、アジングの場合はこれを逆手に取った楽しみ方が王道になると僕は思っています。

 

意外に知られていない事実だけど、実は「アジの口は以外に硬い!」です(笑)

 

僕もアジングに手を染めるまで知らなかったのだけど、面白くってはまり込んでいくうちに件の事実に気が付きましたね!

 

抜き上げたアジを撮影のために握ろうとすると、バタバタ暴れて口が切れて地べたに落下して砂だらけ(笑) で、押さえつけて大人しくさせ、水で洗ってから改めて上顎にフックを刺しなおそうとするとコレが硬いんだな~!なかなか刺さらない!

 

そんなことを繰り返しているうちに当然気が付く。きれいに上顎の先端にヒットすると、フックを抜くときにバーブが外れず結構苦労をする。

 

そう!先端部の骨は硬いんです。当たり前だけど「ソコへ掛ける努力をしない釣りでは気が付かない」と言う事実。と言うより餌釣りの釣法ではほとんどそれをやらない。カゴ釣りや浮き釣りでは多数の針で飲ませて沢山釣るのが王道だからね。

 

唯一述べ竿での「探り釣り」では「掛ける釣り」が可能。だいたい一本針だからね。

 

僕はこの経験が長いので気が付いたのだけど、アジが餌を「咥えた瞬間に掛ければたいてい上顎にヒット」(当たり前だな・笑)するのです。

 

んで、本題中の本題!(長いね・笑)

 

ジグヘッド+スプリットショットなどでアジングする場合に、この「咥えた瞬間」を如何に早く察知するかが妙味だと思う。

 

ところがアジの食い方はメバルとは少々違うので、最初はほとんどの方がこれができない。「コツン」と出る当たりは反転した際の当たりであることが多いのです。

 

で、口の脇にフックが入り、寄せの最中や抜き上げでボチャンとなり、「ああ~、アジは口が弱いや・・・」と(爆)

 

咥えた瞬間は当たりが出ないことも多いし、押して食ってくる事も多い。いずれにしても「前当たり」はほんの僅かな魚信だから、最初は「疑わしきは全部合わせ」の方が早くつかめるでしょう。

 

対処法は、まずは「慣れ」もあるけど、メソッドはいくつかあります。

 

1.アクションの直後はラインテンションを抜かない(フロロ有利)

 

2.キャスト方向や立ち位置で、常にリグの重みを感じる方向を釣る(潮・風を見る)

 

3.アクション後のバイトタイミングを覚える(以外に一定している)

 

 

 

たとえばアジキング「ピノキオ氏」の釣り方は3番に当てはまる方法で「リズムの釣り」です。

 

ジャークなりトゥイッチなりのアクションのあと、どれくらいの間を置いてアジが口を使うかを体が覚えてますから、咥えたと思しき頃に次のアクションを加えるとヒット!と言うパターンですな^^

 

 

僕やDr.Tの釣り方はロッドの能力やラインシステムを生かした「当たりを取って合わせる」方法です。

 

まあ、68ストレンジと言う、アジの前当たりを捉えて掛けるロッドを持っているのですから、感じて捕らなくっちゃあ意味は無いのですが(笑)

 

 

ともあれ、仲間内では口切れでばらす事はほとんど無くなりました。

 

タックルバランスと、意思さえあれば当たり前にこれができるような釣りだと言うことが判りましたので、皆お互い横で口切れさせてばらしたりなんぞすると「ぷっ」と嘲笑されるようなありさまですわ(爆)

 

 

 

「アジは上顎に掛けて捕るべし!」

 

で挑めば

 

「アジは口が強い」

 

です(笑)

 

 

ちなみに40センチ級も何本か捕ってますが、上顎なら抜き上げもぜんぜんOKなのですぞ!