From:健太郎
ご存知の通り、フィッシングにおいてラインは細いと・・・飛距離、操作性、沈みやすさ等、有利になる場合が多い。というわけでメバリングにおいても魚がキャッチできる範囲で細くするのが基本になってくる。
そんなわけで今回はラインについて。
まず考えなきゃいけないのがメバルのサイズ。大抵はこれで決まる。
けど地域差やポイントの条件が関係してくるので注意が必要だし、どのサイズを狙うかでも変わってきます。
直線強度で言えば、メバルなら2ポンドあれば尺メバルを抜き上げ可能な数値。
というのも1ポンド = 453.59237g
尺で約500gですから数値上は1.5ポンドあればいいわけです。
けど、釣り上げるのと抜き上げるのは違うから実際には1.5ポンドで尺は抜き上げられない。
生き物ですからね。
抜き上げ途中に暴れた瞬間は人間で言えば体重計でジャンプしたようなもの。
直線強度を簡単に超えてしまう。
良型が釣れてロッドが曲り過ぎて怖いからと、手でラインを持って抜き上げた瞬間切れるのもこの辺ですね。ロッドの弾力が使えない状況はラインの伸縮率での伸びで逃げるしかないから、クッションが無さ過ぎるんです。すべてライン強度で支えなきゃいけない。それにライン強度内であっても皮一枚で掛かっていた魚なら手で持った瞬間、口が切れてしまいます。
話を戻してライン強度について。
2.5ポンドフロロを使用したとすると1133gの直線強度があります。
しかし、実際はこれだけの重さを持ち上げることは不可能です。
それは結び目やノットの存在。
これは技量によって変わるようですがルアーにラインを結んだ状態で直線強度の70~80%が目安のようです。
となると2.5ポンドで80%だとすると906gまで強度は落ちる。
すなわち2.5ポンドが2ポンド(453×2=906g)の直線強度まで落ちている計算。
ちなみに2ポンドで80%なら・・・906g×80%=725g
ですから魚が暴れなければ2ポンドあれば尺メバルは抜ける計算。
けど魚が暴れないなんて現実的じゃないですから最低ラインが3ポンドかなと。
(3ポンド・・・1359g×80%=1087g)
もちろん2ポンドあれば魚をキャッチすること自体は可能ですが、2ポンドで尺を掛けたとするとドラグをかなり緩く設定して獲らなきゃいけなくなるし、ドラグを出すと根に巻かれることになり、やはり現実的でなくなる。
2.5ポンドだと寄せれてもタモを使いたいレベルで、抜き上げがやはり怖い。暴れ方が悪ければ「プチン」で終わり。強引なやりとりもできない。
そして、上顎にフックを差し込む場合だと瞬間的に直線強度を超えてしまうことが多い。
いわゆる合わせ切れ。せっかく掛けた魚をそれで逃がしたなら細さを求めた意味がないかなと。
経験だと27cm(約300g)の固体までならいいのですが、28cm(約360g)を超えてくると2.5ポンドは合わせ切れが確実に増えました。
(うろ覚えですがコブラの2番フックで上アゴに差し込む場合の話です)
ということはです。
私の場合は2.5ポンドを使おうと思ったなら、ロッド、ライン、ジグヘッドを選ばないといけないことになります。
例えばジグヘッドの軸を細くして貫通力をアップさせ、合わせを緩くすることで合わせ切れを起さないようにするってことです。
それにジグヘッドを飲まれたら歯でラインが擦れてブレイクしますから誘い方や合わせのタイミングも気をつけなきゃいけなくなります。
そこまでして2.5ポンドを選ぶ場面というのは非常に少ないだろうなと。
2.5ポンドから3ポンドに上げると、使った瞬間に水切れの悪さは実感として分かるレベルです。が、安心感は全く違います。飛距離や操作性等を考慮すると現実的な強度だろうなと。
ちなみに4ポンドは・・・1812g×80%=1450g
これは主導権を一気に奪える強さ。根回りで掛けても引き剥がせる。
コブラの6番フックで根掛りしても、ある程度はフックを曲げて回収できるレベルです。
尺狙いでここまで上げるとジグヘッドを飲まれていない限り「怖さ」はまったくない。根掛りしてロッドを煽ってラインを切ろうなどとは到底思えない強さです。(ラインが細くてもやるべきではないですが)
35cmを目指すなら最低でもこのクラスのラインを使わないと無理かな・・・と。
そしてフロロで軽量リグを投げる場合は5ポンドを超えてくると材質の硬さからくる使い勝手、飛距離等にかなりの不満が出てきてしまいます。
そうなるとナイロンもしくはPEラインの選択になってきます。
でもPEラインでの尺狙いならメイン(ライン)は6ポンドが最低ラインかなと。リーダーはフロロ5ポンド。この結び目の強度が80%の約4.5ポンドになるわけです。
メインラインが切れる覚悟で6ポンドリーダーを使うのも一つの方法ですし、尺が出ないような場所なら4ポンドのリーダーでノット部分が破断せずにルアーの結び目が確実に切れるようにするのも方法です。
夜にノットを編むのはやはり辛いですからね。
ここで知っておきたいのが極細PEの欠点。
素材自体のクッションがないのでフロロやナイロンより瞬間的な負荷で切れやすい。同じ直線強度でも実感として強度は少し違ってきます。
それとライン強度を決める上で、もう1つ関わってくるのが・・・シチューエーション。
藻だらけの場所なら最低限、藻を切って回収できるぐらいの強度は欲しいですし、魚とアングラーの間に障害物があり、魚を掛けた場合に乗り越えたりしなきゃいけない場面もありますからね。
なんだか色々書いてますが、じゃあ、いったいどれぐらいのラインを使えばいいの?って話。というわけで参考までに私の感覚で書きます。
尺を視野に入れる(狙っている)ならフロロ・ナイロンの場合は3ポンド以上、できれば4ポンド欲しい。
27cmを超えることがほぼ無いなら2.5~3ポンド。
20cm前後がアベレージなら2~2.5ポンド。
私の感覚だとこんな感じです。
瀬戸内で釣っていた時は2.5ポンドが標準でした。
最後に一言。
掛けて取れないなら、掛けるべきじゃない。
・・・とは思います。
長々と書きましたが、あとは自身で試して自分なりの基準を作ってくださいまし^^